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2006年08月 Archives

2006年08月22日

このブログは…

このブログは、アイオナ(日本アイオナテクノロジーズ株式会社と親会社のIONA Technologies PLC)のUSのサイトに搭載されています。アイオナのサイトですから当然アイオナが生業としているソフトウェアのうちでもミドルウェアや関連するオープンソースが話題になりますが、このブログはアイオナの正式な情報を公開するものではありません。このブログの中で出てくる見識や情報、方向性などすべて私個人の責任で公開しているものです。

”このブログの中で掲載される情報とその解釈においてアイオナが責務を負うことはありません。”

では、なぜ、このような形でブロギングするかというとマーケットともコミュニケーションが目的です。そういう意味では個人的な目的ではないのですが、ブログによるマーケット・コミュニケーションも発展途上ということだと思います。

対象はサービス指向アーキテクチャ(SOA)と呼ばれる領域とその周辺ですが、それに対して、単純にソリューションをマーケットに提案すればお客様に受け入れていただけるというものでは、到底ないような状況です。特に、ソフトウェア業界の淘汰な進む中でアイオナのようなミドルウェア専業ベンダーがマーケットの中で、そのパフォーマンスを多いに発揮できるかというとそうでもありません。

相当、大雑把に言えば、この10年くらいの、特にソフトウェアの販売では良いアーキテクチャで良い製品でも、マーケティングに成功するかどうかで結果が決まってきたように思います。しかし、世の中がフラットになり、ブログのようなツールが登場する中で良い製品や良いアーキテクチャがマーケットにも認められるようになるのではないかというのが、このブログのモチベーションです。

さて、たくさんの方々がアクセスしていただけるでしょうか;-)

Essence is Real

江川 潔
日本アイオナテクノロジーズ株式会社
テクニカルセールスマネージャ

2006年08月24日

オープンソースESBがなにを起こせるか?Celtixの移行

アイオナがオープンソースへ投資し始めてから1年くらい経っていますが、オープンソースESBのCeltixのバージョン1.0が5月に出て、その後、Celtixは、ヨーロッパのミドルウェア系のオープンソース・コミュニティの代表であるObjectWebからApacheに移りました。まだ、Apacheでプロジェクトが立ち上がっていませんが、ApahceでのCeltixはCodehausのXFireと合併することが決まっています。

CeltixもSOAPのスタックを独自にもっていましたが、ApacheにはAxis2という次世代のSOAPスタックを含むプロジェクトが進行中であり、CeltixがApacheに移行するにしても戦略は必要になるわけです。XFireは従来よりSOAPスタックに注力しており、各プロジェクトから組み込みとして利用されることを目指しています。

ApacheにはSynapseというメディエーション・フレームワークと称するプロジェクトがAxis2の上位の位置づけで進んでいます。ApacheはESBという言葉を使っていませんが、JSR208のJBI(Java Business Integration)をベースにしたServiceMixがESBと自らを呼んでいるのに対して、よりインフラよりの位置づけを考えているように思います。ESBの内容も位置づけも、今後変わってくる可能性がありますので、パーツとしてのオープンソースとしての本来の進め方でしょう。

Celtixの紹介ということで、上記のようなことも含めてThinkITに記事を書きました。Celtixは、まだ、バージョン1.0ですので、ESBとしての機能の充実を計っていきますが、ラッパーの技術を中心にしたCeltixの方式はわかっていただけるのではないかと思います。

江川

2006年08月25日

コネクション・バイ・ボーイングを支える組込みCORBA

8月18日(金)に米ボーイング社の発表としてコネクション・バイ・ボーイング(Connexion by Boeing)の事業の中止が明らかになりました。コネクション・バイ・ボーイングはボーイングの航空機からブロードバンドでインターネットに接続できるというサービスであり、日本航空も2004年からサービスを始めていたはずです。

コネクション・バイ・ボーイングでは、機内はWiFiで接続されます。出張先のホテルでブロードバンドの接続の設定をするのと同様ですが、飛行機の中でPCを広げてメイルを見なければならないような多忙なビジネスマンには有効なサービスでしょう。あるいは、SNSサービスに接続しなければ気がすまない方には心のよりどころかもしれません。

ところが、このコネクション・バイ・ボーイングの6年間の事業の結果、収益性はないと判断されたようです。実際に、その仕組みは非常に大掛かりで、機内に設置されたサーバから無線によって、衛星を介したデータが、地上の衛星対応のゲートウェイからデータセンターを通じてインターネットへ接続します。これらをNOC(ネットワーク・オペレーション・センター)が常時監視していることになります。

このコネクション・バイ・ボーイングの仕組みの中で、機内と地上の装置に組込みCORBAのOrbix/Eが、地上の管理システムの連携にOrbixが利用されています。ボーイング社は、航空機の製造の部品の管理に大規模なCORBAのネットワークを利用しており、DCAC/MRMと呼ばれています。Orbixは、このDCAC/MRM(Define and Control Airplane Configuration/Manufacturing Resource Management)にも利用されており、部品表をオブジェクト化して、ERP(Enterprise Resource Planner)、PDM(Product Data Management)やCAPP(Computer Aided Process-Planning )などのCOTS(Off-the-Shelf Software)の連携をCORBAで実現しています。

このようにCORBAはテレコムや金融だけでなく非常に広範囲にミッションクリティカルなシステムに応用されて実績も十分にあります。

江川

Technorati Profile

2006年08月30日

注目のオープンソース企業

我社のオープンソース関係のコミュニティでNetworld Worldでの”Open source company to watch”、つまり、注目のオープンソース企業という記事が回っていました。オープンソースを題材としたビジネスは各方面で注目されていますが、ここにあるは純粋なオープンソースをビジネスモデルの中に取り組んだ会社の紹介です。

Cleversafe:Grid対応のストレージ管理システム(2004年11月設立)
Digium:ソフトPBX(1999年設立)
Hyperic:システム管理ソフト(2004年3月設立)
Optaros:システム・インテグレーション・サービス(2004年7月設立)
Qlusters:システム管理プラットフォーム(2001年設立)
rPath:アプライアンス開発プラットフォーム(2005年4月設立)
Sahana:災害管理システム(2005年1月設立)
WSO2:Webサービス・ミドルウェア(2005年8月設立)
Zenoss:システム管理ソフト(2005年8月設立)
Zmanda:バックアップ管理ソフト(2005年9月設立)

DigiumのAsteriskはテレコムに関係しているので内容は理解しています。WSO2はApacheのAxis2をベースとした次の世代のSOAPスタックを開発していますので、Celtixなどからすると競合相手となることになります。ただ、その他のソリューションは実際に知りませんでした。この他にもたくさん同様の会社が起業されているのでしょうが、オープンソース同士が公に競合するような状況にはなっていないと思います。ただ、そのようなマーケットができることも必要でしょう。

江川


2006年08月31日

Eclipse STP(SOA Tools Platform Project)のアップデート

SearchWebServices.comのWeb Services Newsの中でアイオナのCTOのEric NewcomerがEclipse STP(SOA Tools Platform Project)の状況をインタビューに答えている記事がありますので、ご紹介します。なお、記事は2つのパートに分かれていて、後半はこちらです。

STPは、2005年12月にアイオナの提案を承認して、Eclipseで9つ目のトッププロジェクトとなりました。SOAに関するツールの機能(サービス生成、設計、コンフィグレーション、組み立て、デプロイ、監視、管理)を実現するためのフレームワークを開発するもので、各社がバラバラに異なるインタフェースでバラバラなSOAツールを提供するようなことを避けるために、このフレームワークをベンダー各社が利用して各社のツールを開発することを見込んでいます。

SCA(Service Component Architecture)は、2005年11月にIBMを中心に8社が参加して、SOAでのサービスのInvokeのAPIを標準として規定しようというコミュニティで、2006年7月にアップデートがあり、合計で17社が参加して、バージョン1.0の仕様を策定中です。SCAはSDO(Service Data Objects)といっしょになって、Open Service Oriented Architecture(OSOA)として、コミュニティを作っています。アイオナが、SCA(現在のOSOA)に参加したきっかけはSTPであり、現在のSTPのコアはSCAの仕様をサポートすることを一番の優先度で作業中です。

STPについては、来週行われるEclipseWorldでセッションを行う予定ですが、現状はEclipseの各プロジェクトからのパーツをインテグレーションしている段階です。Eclipseには、Web Tools Project、Data Tools ProjectやTest and Performance Tools Platform Projectなどが進行しており、それらのプロジェクトの成果を流用するものです。

上記のようにSCAをサポートすることに注力しており、まずはJAX-WSベースで実装しています。これは、最初のプラットフォームのサポートであり、今後、各種プラットフォームをサポートして行く予定です。現在のソースコードのコントリビュータはIBM、Sybaseとアイオナですが、BEA、IntalioとObjectWebからもプロジェクトに参加しています。

STPはサブプロジェクトに分かれており、コア・フレームワーク・サブプロジェクトはSCAのコンポーネント型をサポートします。SOAシステム・サブプロジェクトは、サービスの組み立て、パッケージングと配置を行います。また、サービス生成サブプロジェクトがサービスの生成を担当します。

2007年のEclipseのメジャーなリリースがSTPのリリースの目標ですが、今年の末には途中経過のリリースを予定しています。

江川

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