2006年9月24日の日経新聞に「航空機市場の拡大」という記事が載っていました。ここで、CORBAがボーイング社のシステムで使われているということをお話したいわけではありません。中小型機の売り上げが伸びているという話題です。
航空機の大手2社(米ボーイング社と欧州エアバス社)の2005年の受注数は、2004年の3倍となっています。その中で、中小型機で、たとえば、ボーイングのB787やB737の受注が伸びており、一方、大型機の需要が伸び悩んでいます。この状況のひとつ目の理由は、格安航空会社の伸びです。コストを削減するために小型の同一機種を大量に運行させること、需要に柔軟に対応できるからです。二つ目の理由を引用すると次のようになります。
航空会社のニーズの変化があります。従来は大規模な空港を拠点(ハブ)とし、ハブ空港を経由して他の都市に向かう「ハブ・アンド・スポーク」の運航が中心でした。しかし、最近利便性を求める顧客の声を受けて、できるだけ多くの都市間を直行便で結ぼうとする動きが広がっています。非常に似た状況が、ITのインテグレーションの現場でも起きています。従来のEAI(Enterprise Application Integration)の製品は、「ハブ・アンド・スポーク」アーキテクチャで企業内のすべてのインテグレーションの需要をまかなうとしてきましたが、それが不可能であることがわかってきています。ハブがボトルネックとなり、性能だけでなく、開発や維持のためのコストの増加の問題や変化へ対応するためのオーバヘッドの大きさのために企業は「ハブ・アンド・スポーク」のアーキテクチャを維持することに負担を感じています。
経済発展に伴って途上国間を移動する旅客数が急速に増大していますが、これまでのように先進国のハブ空港経由では時間がかかりすぎ、客を逃してしまいます。特にインドと中国で旅客需要が急増していまっす。こうしたことが中型機B787の人気を高める要因となっています。
インテグレーションの需要は、トップダウンで発生するものではなく、ボトムアップでエンドポイントから発生します。つまり、ハブではインテグレーションの市場を制御することはできないということです。エンドポイントの重要性を再認識し、いかに、エンドポイント同士を有効に連携するかを決めるのが、ESB(Enterprise Service Bus)のアーキテクチャです。
江川
