« Toward Intergation - Enterprise Integration with Ruby | Main | P2P - インターネット上のESB »

SOAバブルの必要性(2)

IONA MOTIONというメルマガを出しているのですが、今年の7月に「SOAバブルが必要」というようなことを書きました。SIerも含めて業界の中に、SOAに興味はあるけど懐疑的であると思われているような印象がどうしてもぬぐえなかったので、乱暴ではありますが、ある程度、盲目的にSOAにアプローチするようなSOAバブルが必要ではないかということを書きました。ITバブルの崩壊の後、その結果として新たなイノベーションの可能性は見え隠れするようにはなってきたし、株価もそれを反映しているわけですから、これはバブルの賜物ではないかと思ったからです。

少し前になりますが、ITコーディネータ協会のセミナーで経済学者の伊藤元重氏の「日本経済とIT経営」という講演を聴きました。氏はテレビのニュース番組にも出演されるような有名な方ですが、この講演の前半の中にバブルのお話があり興味深く拝聴しました。

PER(Price Earnings Ratio)は株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する際に利用される尺度であり、”PER=株価/一株あたりの利益”で計算されます。つまり、株価が高くなれば値は大きくなり、収益が落ちても値は大きくなります。これが、バブルを表す指標といえます。アメリカの株式市場のPERの推移の中で2回のピークがあります。1回目が1929年の世界大恐慌の直前のバブルで自動車バブルと呼ばれたそうです。一世帯に一台の車が利用されて自動車が社内を変えるという期待があったのでしょう。

2回目が、2001年のITバブルです。自動車バブルよりこちらのピークの方が高くなっています。収益の実績もないのに株価ばかりが高騰したときです。ITバブルの崩壊後、ITのイノベーションは着実に進んでいるのかもしれません。その中にあるのがSOAではないかと思うのですが。

人々がイノベーションを期待してバブルが発生します。産業革命後に真のイノベーションを生んだのは鉄道であると言われています。19世紀には鉄道バブルがあり、20世紀のはじめには放送が社会を変えると期待した放送バブルがあったそうです。そして、自動車バブルとITバブルです。バブルの際には、その後のイノベーションの素になる投資が行われたことになるのですが、バブル崩壊後にイノベーションの結果が見えてくるには時間がかかりました。

SOAはサービス化した資産を継続的に利用するアプローチであり、求めるべき究極の結果が現れるまでに時間がかかります。ビジネスの変化に強い、生産性の高い基盤が充実するときに、その上でイノベーションが起きると考えています。つまり、この結果を導くには、歴史的にSOAバブルが必要なのです。

伊藤元重氏のお話の内容は、こんなところにありましたので、ご参照ください。

江川

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://blogs.iona.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/394

Post a comment

(If you haven't left a comment here before, you may need to be approved by the site owner before your comment will appear. Until then, it won't appear on the entry. Thanks for waiting.)

About

This page contains a single entry from the blog posted on 2006年10月23日 11:50.

The previous post in this blog was Toward Intergation - Enterprise Integration with Ruby.

The next post in this blog is P2P - インターネット上のESB.

Many more can be found on the main index page or by looking through the archives.

Powered by
Movable Type 3.31