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オープンソース Archives

2006年08月24日

オープンソースESBがなにを起こせるか?Celtixの移行

アイオナがオープンソースへ投資し始めてから1年くらい経っていますが、オープンソースESBのCeltixのバージョン1.0が5月に出て、その後、Celtixは、ヨーロッパのミドルウェア系のオープンソース・コミュニティの代表であるObjectWebからApacheに移りました。まだ、Apacheでプロジェクトが立ち上がっていませんが、ApahceでのCeltixはCodehausのXFireと合併することが決まっています。

CeltixもSOAPのスタックを独自にもっていましたが、ApacheにはAxis2という次世代のSOAPスタックを含むプロジェクトが進行中であり、CeltixがApacheに移行するにしても戦略は必要になるわけです。XFireは従来よりSOAPスタックに注力しており、各プロジェクトから組み込みとして利用されることを目指しています。

ApacheにはSynapseというメディエーション・フレームワークと称するプロジェクトがAxis2の上位の位置づけで進んでいます。ApacheはESBという言葉を使っていませんが、JSR208のJBI(Java Business Integration)をベースにしたServiceMixがESBと自らを呼んでいるのに対して、よりインフラよりの位置づけを考えているように思います。ESBの内容も位置づけも、今後変わってくる可能性がありますので、パーツとしてのオープンソースとしての本来の進め方でしょう。

Celtixの紹介ということで、上記のようなことも含めてThinkITに記事を書きました。Celtixは、まだ、バージョン1.0ですので、ESBとしての機能の充実を計っていきますが、ラッパーの技術を中心にしたCeltixの方式はわかっていただけるのではないかと思います。

江川

2006年08月30日

注目のオープンソース企業

我社のオープンソース関係のコミュニティでNetworld Worldでの”Open source company to watch”、つまり、注目のオープンソース企業という記事が回っていました。オープンソースを題材としたビジネスは各方面で注目されていますが、ここにあるは純粋なオープンソースをビジネスモデルの中に取り組んだ会社の紹介です。

Cleversafe:Grid対応のストレージ管理システム(2004年11月設立)
Digium:ソフトPBX(1999年設立)
Hyperic:システム管理ソフト(2004年3月設立)
Optaros:システム・インテグレーション・サービス(2004年7月設立)
Qlusters:システム管理プラットフォーム(2001年設立)
rPath:アプライアンス開発プラットフォーム(2005年4月設立)
Sahana:災害管理システム(2005年1月設立)
WSO2:Webサービス・ミドルウェア(2005年8月設立)
Zenoss:システム管理ソフト(2005年8月設立)
Zmanda:バックアップ管理ソフト(2005年9月設立)

DigiumのAsteriskはテレコムに関係しているので内容は理解しています。WSO2はApacheのAxis2をベースとした次の世代のSOAPスタックを開発していますので、Celtixなどからすると競合相手となることになります。ただ、その他のソリューションは実際に知りませんでした。この他にもたくさん同様の会社が起業されているのでしょうが、オープンソース同士が公に競合するような状況にはなっていないと思います。ただ、そのようなマーケットができることも必要でしょう。

江川


2006年08月31日

Eclipse STP(SOA Tools Platform Project)のアップデート

SearchWebServices.comのWeb Services Newsの中でアイオナのCTOのEric NewcomerがEclipse STP(SOA Tools Platform Project)の状況をインタビューに答えている記事がありますので、ご紹介します。なお、記事は2つのパートに分かれていて、後半はこちらです。

STPは、2005年12月にアイオナの提案を承認して、Eclipseで9つ目のトッププロジェクトとなりました。SOAに関するツールの機能(サービス生成、設計、コンフィグレーション、組み立て、デプロイ、監視、管理)を実現するためのフレームワークを開発するもので、各社がバラバラに異なるインタフェースでバラバラなSOAツールを提供するようなことを避けるために、このフレームワークをベンダー各社が利用して各社のツールを開発することを見込んでいます。

SCA(Service Component Architecture)は、2005年11月にIBMを中心に8社が参加して、SOAでのサービスのInvokeのAPIを標準として規定しようというコミュニティで、2006年7月にアップデートがあり、合計で17社が参加して、バージョン1.0の仕様を策定中です。SCAはSDO(Service Data Objects)といっしょになって、Open Service Oriented Architecture(OSOA)として、コミュニティを作っています。アイオナが、SCA(現在のOSOA)に参加したきっかけはSTPであり、現在のSTPのコアはSCAの仕様をサポートすることを一番の優先度で作業中です。

STPについては、来週行われるEclipseWorldでセッションを行う予定ですが、現状はEclipseの各プロジェクトからのパーツをインテグレーションしている段階です。Eclipseには、Web Tools Project、Data Tools ProjectやTest and Performance Tools Platform Projectなどが進行しており、それらのプロジェクトの成果を流用するものです。

上記のようにSCAをサポートすることに注力しており、まずはJAX-WSベースで実装しています。これは、最初のプラットフォームのサポートであり、今後、各種プラットフォームをサポートして行く予定です。現在のソースコードのコントリビュータはIBM、Sybaseとアイオナですが、BEA、IntalioとObjectWebからもプロジェクトに参加しています。

STPはサブプロジェクトに分かれており、コア・フレームワーク・サブプロジェクトはSCAのコンポーネント型をサポートします。SOAシステム・サブプロジェクトは、サービスの組み立て、パッケージングと配置を行います。また、サービス生成サブプロジェクトがサービスの生成を担当します。

2007年のEclipseのメジャーなリリースがSTPのリリースの目標ですが、今年の末には途中経過のリリースを予定しています。

江川

2006年09月01日

オープンソースESBのCeltixの紹介記事

ThinkITには、時々、記事を書かせていただいているのですが、アイオナが中心となってObjectWebでホストされているCeltixのバージョン1.0についての紹介記事を3回に分けて掲載していただいています。オープンソースのESBにどの程度の関心がおありになるのかは、正直、よく理解していませんが、ソフトウェアベンダーのほぼすべてがSOAを標榜している中で、ESBはSOAの基盤として必須のものであると考えると関心があってもいいのではないかと思います。いかがでしょうか。

Celtixは、サンプルを23個バンドルしているので、それを中心に記事を書こうと持ったのですが、23個のサンプルを確認しながらREADMEを翻訳するという作業の結構時間がかかってしまいました。また、CeltixがヨーロッパのObjectWebからApacheに移行することが決まっており、CodehausのXfireと合併して、ApacheのインキュベートであるCeltiXfireが開始しているので、サンプルの記載は、まだ、遅れています。

江川

オープンソースSOAPスタック

Burton GroupのResearch DirectorのAnne Thomas Manes氏のブログにApacheのSOAPスタックであるAxisとAxis2の簡単な比較がありました。Axis2はApacheの次世代のSOAPスタックと言われており、2007年の実用のリリースを目標として、SOAPとRESTの機能を提供します。Axis2のバージョン1.0は2006年4月にリリースされています。

Axis(2ではない)は、現在はメンテナンス状態のようですが、製品に取り込まれたりして、多く使われてきました。確かに性能の面では、多少、難点はあると感じましたが、J2EE系に対するオープンソースのSOAPスタックとしては健闘したのではないでしょうか。ブログの中では次のような簡単な歴史が示されています。

世代1:Apache SOAP
IBMのSOAP4Jをベースとして、2000年から2002年まで提供されていたDOM(Document Object Model)ベースのSOAPメッセージ処理をサポートしていました。

世代2:Apache Axis
完全に再設計されたSOAPスタックであり、WSDL、JAX-RPC、SAAJ(SOAP with Attachments API for Java)をサポートします。2002年に1.0がリリースされて、2006年4月に1.4がリリースされています。メッセージ処理はSAX(simple API for XML)ベースです。

世代3:Apache Axis2
SOAP1.2、WSDL2.0やWS-*の標準のいくつかをApacheの別のプロジェクトから取り込んでサポートします。独自のAxiom(Axis Object Model)によってXMLを管理し、SAXやDOMに変わるStAX(Streaming APIs for XML:JSR173)によるXMLの解析をサポートします。

Axis2は、まだ、実用の段階ではないので、Axisに対して、先のブログのコメントにあるように、codehausのXFireがSOAPスタックの対抗としてあり、性能の面で高い評価を受けています。しかし、今、現在、XFireはCeltixと合併して、CeltiXfireとなって、Apacheのインキュベートを開始しています。この合併の前のことではありますが、XFireのサイトの中で、Axis、Axis2、CeltixなどのSOAPスタックの比較表が示されています。Axis2はJAX-WSに対応するようなので、この比較表もメンテしなければならないでしょう。

単純なSOAPスタックということではなく、それぞれの方向性によって違いが出てくるのではないかと思います。単純なSOAPスタックでは、早晩、淘汰されてコモディティになるだけですので。

江川

2006年12月11日

Celtix Enterprise - オープンソースESB

Why opensource ? LAMPから次のオープンソースの適用について実践しなければならないときに来たのではないでしょうか?ラインセスの売り上げを生業としているソフトウェアベンダーが、従来の商用製品(ラインセス費用をいただく製品)に加えて、ラインセス費用は発生しないオープンソースの製品を発表しました。昨年からObjectWebでオープンソースによるESBとしてCeltixプロジェクトをリードしてきましたが、オープンソースのメジャーリーグのApache Foundationに移り、性能の高いといわれるSOAP/HTTPのスタックのXfireと統合して、CXFとして再出発するにあたり、SOAインフラの基盤のスィート製品として、Celtix Enterpriseを発表しました。

EclipseのSOA Tool Project(STP)は、まだ、統合されていませんが、このSTPを含めて、JPモーガンなどが提案しているAMQP(Advanced Message Queuing Protocol)を実現するApacheインキュベータのQpidを統合するなど、ユニークな品揃えを計画しています。もちろん、CORBAのスタックについてもApacheインキュベータのYokoを統合する予定でいます。このように、製品の開発と統合、検証といったプロセスもオープンソースのフィールドで効率的に実現できるようになってきており、SCA(Service Component Architecture)の標準化活動のリファレンス・インプリメンテーションが、ApacheインキュベータのTuscanyで実施されているようにオープンソースが、自然とテクノロジーをリードすることになります。

Celtix Enterpriseは、製品だけでなくサービスを含むパッケージ製品となり、SOA導入の敷居を下げることを目的としています。オープンソースではありますが、アイオナの製品としてリリースするものであり、アイオナの15年におよぶインテグレーションのサポートの経験が、オープンソースに付加されることになります。Celtix Enterpriseの発表にあたり同僚のSteve Vinoskiが書いたブログを翻訳して引用しました。ご覧ください。

Stefan Tilkov氏が、Celtix Enterpriseの発表について好感度な記事を書いています。Celtix Enterpriseの発表への反応は、この24時間に数100のダウンロードのリクエストがあるなど、今のところ非常に好調です。

ほんの少しですが、私(Steve Vinoski)の貢献としては、CXFのダイナミック・プログラミング言語のサポートにあります。もともとは、オープンソース・プロジェクトのCeltixために設計したのですが、今回はCXF に移行し、AMQP を実装するApacheのインキュベータのQpid へも移植します。

とりあえずは“ESB”という呼び方に、嫌気がさすようなことはないようにお願いします。多くの人が、ESBという言葉を嫌っているのはわかります。ほとんどのベンダーのESBは、いずれも、JMSの実装を推し進めるか、あるいは、巨大で、脆く、中央集中型なコストのかかるEAIのような怪物ですから仕方がないかもしれません。Celtix Enterpriseの場合は、適用性が高く、真に分散化されたSOAのソリューションを作り、それを、分散コンピューティングの環境へ適用していく拡張性を重んじるアイオナの血統のようなものを発揮しました。理論的には、すべてのSOA環境は、分散化されたものであるにも関わらず、実際には、多くのESBソリューションは、何も考えずに中央集中型のハブを利用することを強いています。特定のあるサイズのソリューションが、すべてのエンタープライズのソリューションには生り得ないことは、明らかであり、Celtix Enterpriseでは、Qpidによる集中型のメッセージング・ブローカーから、たとえば、CXFによるマルチプロトコルかつマルチフォーマットの快適なSOAエンドポイントまでのすべてのレンジを網羅したオプションを提供しています。

私自身としては、ESBとは、アイオナのArtixやCeltix Enterpriseであると定義してはほしくないのですが、お分かりのように私はマーケティング担当ではないので、この先、どうなるかはわかりません。しかし、われわれが提供している特徴や機能を考えると、良くも悪くも、マーケットのカテゴリの分類からESBがもっとも近いです。ただし、そのようにカテゴリに分類したしても、Celtix Enterpriseは、皆さんが手に入れることのできる通常の商用の形態のソリューションとは異なるものとなります。でも、私の言葉をそのまま利用しないでください。どうか、ご自分で確かめてください。

アイオナにとって、今は、とても“cool”な時ということだけ言っておきます。あと3週間ほどで、私は、アイオナで10年を越えることになりますが、このCeltix Enterpriseのリリースは、これまで経験した中でも、本当に、もっとも、興奮する出来事です。このことは、お客様にとっても、われわれにとっても、技術的にも、ビジネス的にも、新しい道を示していることを意味します。けれども、実際は、単に冷静に前進し続けることこそが必要になるのです。

江川

2006年12月20日

Celtixのサンプルの掲載

Celtix 1.0のサンプルのREADMEを翻訳して、20回に分けてThinkITに掲載したのですが、どれくらいの方が読まれて、どれくらい有効だったのかは、よくわかっていません。あまり、一般受けするような内容ではないし、実際にやってみないとなにもわからないわけですから…興味の範囲のターゲットとしてもミドルウェアというものが、どこまで一般的なのは、正直、よくわかりません。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が2006年10月24日に開催したIPA Forum SECコンファレンスの論文のうちの「Java開発者のオンデマンド・ラーニングを支援するソシオテクニカル環境」の中でJava1.5の標準ライブラリのクラス数は、3279クラスになるとしています。API数にすれば1万は超えるでしょう。このような複雑なプラットフォームをSOA基盤の核として使うことは、メンテナンス、リソース、バージョンの整合管理などの多くの問題を将来に残すと思います。

Celtixはエンドポイントをラッピングするというネットワークを想定したときにもっともシンプルな方法でESBを実現します。商用製品のArtixと同じ方式ということになりますが、JavaEEでも、Tomcatでも、JBIでも、Springもコンテナとして利用できるのは、今後のテクノロジーの変化や適用環境の多様性に対応できる重要な特徴です。その意味で、サーバとクライアントのエンドポイント同士を対峙させたCeltixのサンプルは、サービス提供者とサービス利用者の対応を個々に説明しており、合理的なサンプルとなっていると思います。

翻訳ものばかりではなく、実際のお客様での経験などを織り込めればいいのですが、実際には、なかなか、お客様の情報を公にできなかったりしますので、先々に有益な情報として公開できるように勤めます。しばらく、この状態でお付き合いいただければと思います。

江川

2007年09月21日

ServiceMixがApacheのトップ・レベル・プロジェクトへ

アイオナのオープンソース製品の中核になるFUSE ESBのプロジェクトであるApache Software FoundationのServiceMixがインキュベータからトップ・レベルのプロジェクトに昇格しました。

アイオナのオープンソース戦略はヨーロッパのコミュニティのObjectWebのCeltixプロジェクトから始まりました。その後、CeltixはApache Software Foundationへ移行するとともにXfireプロジェクトと統合し、Apache Software FoundationのCXFプロジェクトとなっています。

さらに、2007年4月にServiceMixやActiveMQを提供していたLogicBlazeを買収し、新たなFUSE製品群を発表することでオープンソース戦略をアップデートしています。

ServiceMixのトップ・レベル・プロジェクトへの昇格についてはアイオナのプリンシパル・エンジニアのGuillaume Nodet のブログをご参照ください。

2007年09月30日

オープンソースSOAスイートFUSEの新しいリリース

2007年9月25日付けでアイオナのオープンソースSOAスイートのFUSEの新しいリリースが発表されました。FUSEの元になっているApache Software FoundationのServiceMixプロジェクトがインキュベータから30余りのトッププロジェクトのひとつに昇格したことをお知らせしました。その中でご説明したようにアイオナはLogicBlazeを買収して、アイオナのオープンソースESBのCeltixが、LogicBlazeのFUSE製品群と統合されました。

今回のリリースの目的は、このCeltix系のESBとFUSEのスウイートをより強固に統合することです。

2008年02月21日

みんなで渡れば怖くない…

JUASというITのユーザ団体があって、よくセミナーのお知らせをいただくのですが、結構、費用がかかるので、参加したことはなったです。今回、3,000円と手頃だったので、OSS(オープンソース)の適用の阻害要因についてのお話を聞いてきました。

モチベーションとしては、我々もクローズソースのESBとオープンソースのESBの両方を影響するハイブリッドな戦略をとっているからですが、日本の事情はUSとも違うという考えを持っていたからです。ITの環境で日本とUSの違いはオープンソースに限ったことではないですが、昔からUSから18ヶ月遅れて日本は新技術が適用されるなどという通説もあります。

でも、話はそれほど単純ではないと思います。このセミナーに結論があるとしたら日本のITユーザには「みんなオープンソースを使っていますよ」と言って促すことだということです。日本のITユーザは「みんなで渡れば怖くない」という前提があるように思います。プロダクトアウトを前提にしている我々からするととても大きな壁です。最初の話から日本ので事例を聞きたがりますから。

USでも同じような傾向がありますが、日本ほど画一的ではないように思います。平成19年情報通信に関する現状報告 特集「ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開」の6ページや30ページに日本とUSの成長や投資の違いが表されています。やはり、なんらか先行するべきという気持ちがこの違いに現れているように思うの私だけではないと思います。

なんだか批判めいたことになってしまいましたが、我々ベンダーとしての責任はもちろんありますし、実際のビジネスとして生き残るためには、避けることはできない問題です。

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