コネクション・バイ・ボーイングを支える組込みCORBA
8月18日(金)に米ボーイング社の発表として、コネクション・バイ・ボーイング(Connexion by Boeing)の事業の中止が明らかになりました。コネクション・バイ・ボーイングはボーイングの航空機からブロードバンドでインターネットに接続できるというサービスであり、日本航空も2004年からサービスを始めていたはずです。
コネクション・バイ・ボーイングでは、機内はWiFiで接続されます。出張先のホテルでブロードバンドの接続の設定をするのと同様ですが、飛行機の中でPCを広げてメイルを見なければならないような多忙なビジネスマンには有効なサービスでしょう。あるいは、SNSサービスに接続しなければ気がすまない方には心のよりどころかもしれません。
ところが、このコネクション・バイ・ボーイングの6年間の事業の結果、収益性はないと判断されたようです。実際に、その仕組みは非常に大掛かりで、機内に設置されたサーバから無線によって、衛星を介したデータが、地上の衛星対応のゲートウェイからデータセンターを通じてインターネットへ接続します。これらをNOC(ネットワーク・オペレーション・センター)が常時監視していることになります。
このコネクション・バイ・ボーイングの仕組みの中で、機内と地上の装置に組込みCORBAのOrbix/Eが、地上の管理システムの連携にOrbixが利用されています。ボーイング社は、航空機の製造の部品の管理に大規模なCORBAのネットワークを利用しており、DCAC/MRMと呼ばれています。Orbixは、このDCAC/MRM(Define and Control Airplane Configuration/Manufacturing Resource Management)にも利用されており、部品表をオブジェクト化して、ERP(Enterprise Resource Planner)、PDM(Product Data Management)やCAPP(Computer Aided Process-Planning )などのCOTS(Off-the-Shelf Software)の連携をCORBAで実現しています。
このようにCORBAはテレコムや金融だけでなく非常に広範囲にミッションクリティカルなシステムに応用されて実績も十分にあります。
江川